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日本から帰国した技能実習生、就労割合は26.7%

技能実習制度の問題が指摘されて久しく、政府は抜本的見直しを公言しています。問題は実習生の人権にとどまらず、帰国後のキャリア形成にも課題があるようです。

ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]が、国際協力機構(JAICA)の最新報告を基に報道しています。

外国人技能実習機構のデータによると、日本からベトナムに帰国した後に就労した割合は26.7で、日本で学んだ技能を生かせる職種に就く割合は低く、報告書は「ある意味、実習経験を無駄にしている」との見解を示している。

また、(在ベトナム)日系企業341社へのアンケート調査と採用担当者へのヒアリングから、帰国実習生を採用する際の問題点は、「研修生の実務経験と業務とのミスマッチ」と「帰国実習生の高い給与と地位への期待」であることが分かった。日本での実習生の給与は、ベトナムの新入社員の平均給与の3~4倍と差が大きく、日系企業の47%が給与問題は大きな障害と捉えている。

なお、採用担当者の23%は、帰国実習生の情報が不足していると指摘している。本人からの応募や本社・パートナー企業からの紹介で偶然採用するケースが多いという。                                   2022/08/31

日本の製造業や建設業で技術を学んだベトナム実習生が、帰国後にそれらの分野の仕事についていないケースが多いのは何故でしょうか?

記事によると、「帰国実習生の高い給与と地位への期待」があることは間違いありませんね。これはなかなか解決の難しい問題です。

ただ「実務経験と業務とのミスマッチ」は、最後にあるように、国内の人材紹介サービスが機能していないことの現れのように見えます。JAICAは技能実習生の最大の送り出し国であるベトナムの政府と協力し、日本の求人情報を提供する専用サイトを開設するそうですので(次のブログ参照)、ベトナム国内にも同様なサイトを構築する協力をすべきではないでしょうか。

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